近年業界でも名を聞くようになってきている「Blender」。無料の3DCG制作ソフトで、モデリングやアニメーションの制作が可能です。海外製ソフトウェアのため、ダウンロード状態では、英語で表記されており、慣れるまでは少し厄介です。今回はBlenderの特徴、基本的な操作について一緒に学んでいきましょう!
Blenderとは?
Blenderは、オープンソース(※1)の3DCG制作ソフトです。初期バージョンリリース(1998年)以来、現在もなお頻繁にアップグレードが行われています。誰でも無償で利用できるため、初心者でも手を出しやすい3DCGソフトウェアになっています。
(※1)オープンソース:ソースコードが無償で公開されており、私用・商用問わず誰でも自由に改良・再配布ができるものです。
Blenderの基本的な操作
操作を覚える極意。それは、
- ひたすらソフトを触ること!!!
私が、Blenderを学び始めのころ、作りたいものは鮮明に浮かんでいてもソフトが使えず苦戦していました。知らないこと、未経験などは恥ではありません。“伸びしろ”です。頑張りましょう!
誰でもわかるBlenderの初期設定
BlenderはMAYAとは違い公式サイトにてファイルが用意されているので、直接指定してダウンロードするかたちになります。Blenderには通常版とLTS版の2種類があります。これはバージョンのサポートの有無によって位置づけが変わります。
通常版は機能のアップグレード毎に出てくるバージョンです。LTS版は「Long Term Support」の略で、バグの修正やハードの更新等を2年間サポートする内容であり、通常版とは違い安定して使用することが出来ます。案件でBlenderを使用している企業様は率先して「LTS版」を導入していますが、個人制作では必ずしも「LTS版」を使用しなくてはいけないということはありません。好きな方を使いましょう。
インストール
ではBlenderのインストール手順について見ていきましょう。今回はLTS版をインストールしていきます。赤枠内、最新版であればバージョン番号をLTSであればダウンロードをクリックしてサイトに飛びます。
- 使用OSを選択することができます。ご自分の環境に合わせてダウンロードを行いましょう。
- Release Notesに飛ぶと過去のバージョンをダウンロードすることができます。
※windowsに限りますがPortable版をSSD等にダウンロードすることで、マシンにインストールすることなくBlenderを実行することが可能になります。
今回はWindows版をダウンロードインストールしていきたいと思います。
インストール手順
Blenderをインストールする場合は”Next”インストールしない場合は”Cancel”を押すように示されているので “Next”を押し進みます。
次にユーザーライセンスへの合意を行います。Blenderのライセンスに合意しなければインストールできないため、赤枠の部分にチェックを入れ”Next”をクリックして進みます。
インストール先のパスを選択します。理由がなければそのまま”Next”でかまいません。
インストールを始める前の最終確認になります。”Install”を押してお茶でも飲みながらしばらく待ちましょう。
インストールが始まります。しばらく待つと・・・
インストールが完了するので、”Finish”にてインストールは完了です。
起動、初期設定
通常のソフトウェアを起動するときと同じようにダブルクリックで起動します。起動後、ついにBlenderが開きました。初回起動時、Quick Setupが起動します。ここではユーザー環境を簡易的に設定することが可能です。
- Language:言語を選択できます(※日本語有)
- Shortcuts:三パターンのショートカットセットを呼び出すことができます。
・Blender(デフォルト設定)
・Blender 2.7X(旧バージョン設定)
・Industry Compatible(業界互換設定) - Select With:(マウスの主要選択ボタンを設定できます)
・Left
・Right - SpaceBar:(スペースキーを押した際の動作指定)
・Play
・Tools
・Search - Theme:(テーマ:着せ替え機能)
・量が多いので割愛
※初回起動しか出現しませんが、次回起動以降も設定変更可能です。編集→プリファレンス→キーマップよりテーマと言語以外は変更可能です。
言語に関しては編集→プリファレンス→言語より変更可能です。
テーマに関しては編集→プリファレンス→テーマより変更可能です。自分の好みに合わせて着せ替えをすることで気分転換になると思います。
テンキーがない場合の視点変更
テンキーがない場合、キーボード上部にある数字にて視点変更できるようにしなければなりません。編集→入力→テンキーを模倣にチェックを入れることでテンキーなしでも支店変更が簡単に行えます。
Blenderの画面構成
画面構成の名称や場所を覚えることで学習効率はとても上がります。ではBlenderの基本的な画面構成を見ていきましょう。Blenderでの画面構成は大きく5つに分類されます。
- Infoウィンドウ:様々なツールを呼び出す基本的なウィンドウです。
- 3DViewウィンドウ:3Dオブジェクトを作成していくウィンドウです。
- Outlinerウィンドウ:オブジェクトの関係性を階層表示するウィンドウです。
- Propertiesウィンドウ:カメラ、ライト、オブジェクト等の様々な値を変更するウィンドウです。
- TimeLineウィンドウ:シーンの時間を操作できるウィンドウです。
3Dビューポート内での基本操作
中ボタン長押しスライド | ビュー回転 |
中ボタン+Shift | ビュー移動 |
中ボタンホイール | ビューズーム |
中ボタン+Ctrl | ビューズーム |
テンキードット(.) | フォーカス |
スペース | 再生/停止 |
左クリック | オブジェクト選択 |
右クリック | Object Context Menu表示 |
MAYAとは違い、Altはあまり使わず、Shift、Ctrlを使う頻度が多いです。左手はShiftに添えておくといいかと思います。左クリックでオブジェクト選択後、Tabキーもしくわ3DViewウィンドウ左上のプルダウンから編集モードに切り替えます。
すると・・・頂点、エッジ、フェースを選択することが可能になります。
シーンの開き方/保存方法
Blenderも基本MAYAと一緒でシーンファイルに保存という形になります。
シーンの開き方
Infoウィンドウ→file(ファイル)→open(開く)をクリックするとウィンドウが立ち上がります。
階層を選択しファイルを開くことができます。
Blenderはblendという拡張子でシーンデータを保存しています。シーンデータを選択した後、openをクリックでデータを開くことが出きます。
シーンの保存
シーンの保存は大きく三種類あります。
- Save (保存) :現在のシーンを保存します。
- Save As (名前を付けて保存):シーンに名前を付けて保存します。
- Save Copy (コピーを保存):現在のシーンファイルとは別にコピーすることができます。
名前を付けて保存はシーンを開く際とほぼ同様のウィンドウとなっています。大きく違うのは右下の色付き部分が「open」か「save as」かだけです。
ポリゴンモデルの作成
ポリゴンモデルの作成方法をお教えします。3DViewウィンドウ上部の追加(add)→メッシュ(mesh)→立方体(cube)を作成します。
※3DViewウィンドウ上にマウスカーソルを持っていきShift+Aにて作成することも可能です。
以上になります。一日でも早く習得できるように沢山触るようにしましょう。