アンビエントオクルージョンとは、シーン内の環境光がどの程度さえぎられているかを計算するレンダリング方法のことです。シーン内の1点から半球方向に対する光の遮蔽状況を計算し、リアルな影を生成します。
ここではアンビエントオクルージョンについて解説していきます。
アンビエントオクルージョンを分かりやすく解説
アンビエントオクルージョンはグローバルイルミネーションを簡易的に表現するための手法です。アンビエントオクルージョンは超簡単に訳すと「奥まったところや、隅っこが暗くなる現象」のことを指します。CGでは立体感や地面との馴染みを強調するために、使用する場合が多いです。
MAYAでアンビエントオクルージョンを使用するには?
MAYAでアンビエントオクルージョンを使用するには「ビューポート2.0」で表現する方法と「Arnold」で表現する方法があります。今回この瓦礫を例に説明していきます。
ビューポート2.0
この瓦礫、そのまま表示していると立体感が欠けているのが目に見えて分かりますよね。ビューポートた2.0ではデフォルトでアンビエントオクルージョンがOFFになっているため、設定でONにしていきます。
パラメータの調整次第では自分好みの濃度に調整出来ます。現状把握が簡単に行えるため非常に便利です!
※ビューポート2.0のアンビエントおオクルージョンですが此方は簡易的なもので本来の計算方法とは違いますのでそれだけご理解ください
Arnold
瓦礫のオブジェクトを選択し、マウス右クリック長押し→新しいマテリアルを割り当てから「aiAmbientOcculusion」を割り当てます。
一旦、デフォルトの値のままレンダリングしてみましょう。
デフォルトでも十分、暗部が出ていますが自分はもっと黒が締まっているのが好みなので調整していきます。ここで各種パラメータについて触れていきましょう。
各種パラメータについて
- Samples:サンプル数を上げるとノイズが軽減されます。
- Spread:法線ベクトルの角度スプレッド
- Falloff:オクルージョンの減衰率
- Near Clip: シェーディングされる点から最小の距離を指定
- Far Clip: シェーディングされる点から最大の距離を指定
- White:ベースカラーを設定
- Black :シャドウカラーを設定
- Invert Normals:表面をトレースするか裏面をトレースするか
- Self Only:同一オブジェクトのみ影響
- Trace Set : オブジェクトセットがトレースされるかを定義
- Inclusive : トレースを包括的モードにするか、排他的モードにするか選択
- Normal:法線ベクトルを出力
基本自分は「Samples」「NearClip」「FarClip」以外はそのままで調整を行っています。
今回はMAYAにて説明しましたが、どの3Dソフトウェアにも関係しているので是非学んでみてください。